34歳になって褒められた話
おはようございます、兼業主夫看護師のおつるです。
導入
最近、褒められることって極端に減っていると思う。
社会人を続けていると、最初の頃は上司がたくさんいて、指導されることもあれば「良くできたね」と、褒められることもよくあったと思う。
でも、年数を重ねていくうちにどんどん下の後輩たちが入職し、
そうなると指導される側から指導する側にポジションチェンジされる。
立場が逆転し、指導者は指導したり褒めたりする側に回ってしまう。
私もその指導することが多くなり、褒められることが少なくなった。
最後いつ褒められたかと問われても思い出せない。
それくらい、褒められた記憶がない。
医師との会話
そういった中でも、ここ最近褒められたことがあった。
職業上、できるだけ詳細は伏せて分かりやすく伝えられるようにします。
今後の展望、治療方針の決断が難しく、患者本人や家族に説明するのが難しい方がいる。
その患者を見ていた私は、主治医に相談依頼をされました。
「私たち主治医や科の医師も判断が難しい。そういった中でも、患者の言葉や表情から深層心理というか、表面上の情報に隠された患者本人の望むもの、本当はどうしたいか、というものを汲み取れる場合がある。そういったことが分かれば、もしかしたら医師や患者の今後の方針をすり寄せられたり、新たな方針や打開策が出てくるかもしれない。主治医も本人と顔を合わせて話をして何を望んでいるのかを聞きはするけど、実際に近くで長く寄り添って聞けるのは看護師しかいない。そんなに難しく考えなくて良いから、ただ患者さんと話をして皆と共有できるように記録を詳細に残していってほしい。今この話は君だけじゃなく、他の看護師にも伝播していけたらいいなあ」
と、熱く語られた。
簡単に言うと、おそらく主治医が言いたかったのは、
「医師だけで判断するのは難しいから看護師も手伝ってほしい」
ということを言いたかったんだと思われる。
そのような思いを聞き、早速記録に詳細に今日患者と話した内容を記録に残した。
考察欄にも、看護師も記録詳細に残していった方がいいよー
的なことを書いたと思う。(ちょっと覚えていない)
すると翌日、またその医師に会うと、
「昨日はありがとう。ちゃんと記録も書いてくれて。助かるよ。」
と、なぜか感謝された。
なぜか、と思ったのは、その記録が役に立つ内容とは自分では思えなかったからだ。
一応、患者の発言内容を多く書いたが、それが果たして有益なものかと考えたら、
そうではないと私は感じていた。
けれども、その主治医にとっては嬉しい内容だったんだと思う。
正直、私も褒められて嬉しかった。
集中治療室と一般病棟
褒められるとモチベーションが上がる。
集中治療室(以下、ICU)は自己効力感が得られにくいし、モチベーション維持が大変な部署だと感じている。
一般病棟では大抵、回復し、患者の笑顔も見られ、最終的に状態が良くなって退院するのが基本的な流れである。
患者との会話も多いし、「ありがとう」と感謝の言葉も受け取る機会が多いので、
看護師としてのやりがいを感じやすいのが一般病棟の特徴だと思っている。
一般病棟に対し、ICUはコミュニケーションをとるのが難しい重症な患者も多い。
さらには、看護したとしても回復につながったのかどうか分かりにくく、
この看護は正しかったのか、自問自答しても正解が分からないことが多い。
最終的には自己嫌悪に陥りやすく、やりがいを感じにくい。
そればかりではなく、ちゃんと回復して一般病棟へ移る患者も多いのだが、
一般病棟と比較すると、そういうやりがいを感じにくいのがICU看護の特徴の一つだと私は思っている。
今後のこと
今回、嬉しい言葉を受け取ったことで、
私が日々感じていることや信じてきたものが認められたような気がして
すごく自信につながった。
悩みとかが晴れた瞬間だった。
褒めるって大事なことだと思う。
自分の看護のことで悩んでは辛くなり、自信がなくなり、思い詰める
看護師も少なくない。
部署異動して間もない看護師は尚更そう感じている。
今回の経験で私ももっと周りに感謝の言葉を伝えていこうと思った。
やりがいを感じられて、モチベーション高く仕事ができる部署にしたいなーと思った振り返りでした。